13:10
キャラウェイは星になった
綺麗な瞳で
じっと見ていた
肉球の冷たい両手を握ったら
さいごに左手だけ
90度になるほどぎゅっと握り返した
左を上にして横になっていたから
最期の言葉は
『10数えるからね』
今まで どういう意味だろうと思っていたけれど
自分でカウントダウンして逝ってしまってから
はじめてわかった
思いやりの猶予の言葉だと
さっき 空耳が聴こえた気がして
急いでにゃんルームをつけたら
まだしゃべっていた
20:13
『愛する人、聞こえてる?』
『恋をしているの!』
『調子はどうよ?!』
聞こえてるよ
よかったわね
元気よ
つけてよかった
楽しい気分になれた
猫はなんて強いのだろう
お手本としたい
いつか小説にキャラウェイを書こう
詩のような小説なら書ける
詩小説
聞いてる?
キャラウェイ
またいつか
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