2.05.2022

ひとのためならず

麻布あたりのマックで


シルクハットのお兄さんが来て

にこにこの明るい笑顔で並んでいた


数年後

その人の 泣き顔を見た


幼い娘が

事故で亡くなってしまったと

でも まだ妹がいる

それを忘れてしまったように


私も

まだキャラウェイがいるのに

ちびねこの死を嘆いた

今 キャラウェイを喪って

それを悔いている


励まそうと思って作った歌だった


いつか 自分の歌に励まされるとは

思ってもみなかった




おはよう土曜日-天国に吹く風は

6年近くも前に作った歌
ふっと思い出して立ち直る

キャラウェイが 
お布団の上で
ずっと歌っていたっけ

間奏のドミソドーのところを
何度も繰り返し
んんんんーって

あれだけ繰り返し聴かされれば
猫の記憶にも残るんだなと思った

私は眠くて
そのまま眠ったふりして聞いてた
この子 歌えるんだ
驚きと喜びと

幸せと感動の神秘に満ちた
嬉しそうに歌う猫の記憶とともに



天国に 吹く風は
薔薇色 それとも
涙色

天国で 見る君は
笑顔 それとも
泣いた顔

天国に 届くのは
”ごめんね”じゃない
”ありがとう”

天国で 待っている
君の笑顔と
笑い声

天国に 届けてよ
君の笑顔と
笑い声

2.04.2022

2.03.2022

おやすみ木曜日-天国の猫シッター

 熱はあまり下がらないまま

でも 心は安らか


猫は天国に預けて

かみさまに面倒を見てもらっているから

貴重な時間を無駄にしないように

今日はピアノも弾いて

バイクも漕いで

本も読んで

英語も少し


北北西を向いて

恵方巻きも食べた


昨日のお葬式で

キャラウェイの身体は

ボロボロだった

おなかだけでなく

胸まで 黒い癌が

かなり 蝕んでいた

腹水も

猫の入れ物のように

たぷたぷしていた


頑張ってくれたね

苦しかったね


でも もう 今は

どこも痛くない

雲の上を走り回っている

安心して


私はすべきことに

集中しよう


これからリング

キャラウェイが怖がって

逃げたから

暫くできなかったけれど

もう安心


That would help me get fitter.

もっと健康になる





2.02.2022

おやすみ水曜日-蜜柑

 今日のデザートは蜜柑と苺


もう蜜柑を食べるタイミングは自由

苺も美味しい


最近ずっとの あまおう

それでも
キャラちゃんの心臓のために加湿器をOFFにしていたら
たちまち 風邪を引きかけた

今日は7度3分

スマホのオンライン診察で
いつもの先生は
すぐ治るよと
優しい笑顔だった

顔ばかり映るから
気づけたのかな

大きな音を立てるときも
電気をつけるときも

投薬の時間も
点滴の時間も
水分補給の時間も

もう 何の配慮も要らない

望まぬ自由という喪失の虚脱


2.01.2022

さよならキャラウェイ

 13:10

キャラウェイは星になった


綺麗な瞳で

じっと見ていた


肉球の冷たい両手を握ったら

さいごに左手だけ

90度になるほどぎゅっと握り返した

左を上にして横になっていたから


最期の言葉は

『10数えるからね』


今まで どういう意味だろうと思っていたけれど

自分でカウントダウンして逝ってしまってから

はじめてわかった

思いやりの猶予の言葉だと


さっき 空耳が聴こえた気がして

急いでにゃんルームをつけたら

まだしゃべっていた


20:13

『愛する人、聞こえてる?』

『恋をしているの!』

『調子はどうよ?!』


聞こえてるよ

よかったわね

元気よ


つけてよかった

楽しい気分になれた


猫はなんて強いのだろう

お手本としたい


いつか小説にキャラウェイを書こう

詩のような小説なら書ける

詩小説



聞いてる?

キャラウェイ

またいつか



おやすみ1月

 なんとか、生きてる


失礼にゃ



今日はセッティングのリハのみ

あごペタン

隠れてる
今日は4人も来たにゃ


進行が早いから
3日後は もう動けないだろうって
心臓のお薬も飲めなくなるだろうって

信じない
絶対に


私の足に乗っかって眠る
 お茶目なキャラウェイ

どこへも行かにゃいで
お願いだから













1.30.2022

おやすみ日曜日-ハイドラケア

飲む点滴らしい

今夜から



明日は1月最後の日

無事に1日を生きて
2月も迎えられますように


3月も 4月も 5月も


輝きを増す季節の中で
ただ笑っていたい 

愛するものたちと


日曜日の夕方に-往診の先生方を迎えて

 クリアクターを使っても

動脈血栓塞栓症を完全に溶かすことは

まずできない

そう言って 今日も往診の獣医の先生が驚いていたと

そのくらい奇跡の猫なんだから


大抵は 退院もできず

今日明日の命だと

獣医さん全員に言われた

15歳のキャラウェイ

 

運良く退院できても

1年ももたないと

でももう3年以上たった


だからキャラウェイは今回も

何としても長生きする

肺に転移は していたって


このまま 元気なまま

免疫力を上げて 長らえてみせる


酸素室は明日設置して頂くことになった

息苦しさは もう大丈夫



『機嫌が良くないの!』

×2


大変だ